【ドッグフードの原材料】表示の読み方、成分、危険な原料について

ドッグフードの原材料/原材料表示/成分の読み方

ドッグフード 原材料

ドッグフードのパッケージを見るとドッグフードの名称や原産国、原材料一覧や成分表が掲載されています。飼い主さんは愛犬のごはんとしてドッグフードを購入するので、安全性を確認できるよう情報がしっかりわかるように記載されていると安心ですよね。

パッケージを見ただけでは不足している情報があれば、そのドッグフードの公式サイトなどを確認してみましょう。

原材料名はペットフード安全法により義務表示が定められているので、どの商品にも必ず掲載されています。ドッグフード選びの際は、主な原材料は何か、愛犬のアレルゲン食材が含まれていないか、品質の悪い原材料は使用されていないかなどをしっかりチェックすることが大切です。

原材料表示のルールについては、後ほど詳しく解説します。

またペットフード安全法では義務付けられていませんが、ペットフードの表示に関する公正競争規約では成分表の表示も義務です。ペットフード公正取引協議会の会員以外は成分の表示は任意ですが、多くのドッグフードで成分も確認できるようになっています。

成分表には必須表示項目と自由表示項目があります。ドッグフードに含まれる主な成分はタンパク質・脂質・繊維質・水分・灰分といった5大栄養素です。ペットフードの表示に関する公正競争規約では、この5大栄養素の含有量を必須表示項目として必ず表示するというルールが定められています。

5大栄養素以外は表示しなくてもよい自由表示項目なので、必須脂肪酸であるオメガ3脂肪酸やオメガ6脂肪酸、リン、カルシウムなどの含有量は表示されていないドッグフードもあります。

表示する義務はありませんが犬の健康にとって重要な成分なので、パッケージや公式サイトに記載されている場合はぜひチェックしてください。

成分表の見方がよくわからないという方もいるのではないでしょうか。何%で高タンパクなのか、何キロカロリーなら低カロリーなのかという数値の基準は特に定められていません。

ただしAAFCO(米国飼料検査官協会)の基準に基づいて、フードと水のみで健康を維持できるだけの栄養素を摂取できる総合栄養食としての基準をクリアしているかどうかを判断することは可能です。総合栄養食の基準をクリアしているドッグフードは、栄養バランスが整っているので安心して毎日の主食として与えられます。

AAFCOの成分基準では子犬(成長期)にはタンパク質22.5%以上、脂質8.5%以上、カルシウム1.2%以上、リン1.0%以上…というように他にもカリウムやナトリウム、ビタミン類などの最低限必要な量を設定しています。

成犬(維持期)だとタンパク質18.0%以上、脂質5.5%以上、カルシウム0.5%以上、リン0.4%以上…のように子犬とは必要な栄養の量が異なります。ライフステージに合わせて適切な栄養バランスのドッグフードを選ぶことが大切です。

基本的にはAAFCOの基準をクリアしているドッグフードを与えれば、栄養不足や栄養が偏る心配はないでしょう。海外産のフードには総合栄養食という表記がない場合もありますが、表記がなくても原産国ごとの基準をクリアしていれば主食として選んで大丈夫です。

具体的な基準があるわけではありませんが、一般的なドッグフードと比較して高タンパクとみなされるのは25%以上でしょう。27%以上だとかなり高タンパクなので、筋肉をつけたい犬や食いつきの良いフードを探している方におすすめです。

脂質は14%以上で高め、16%以上だとかなり高めになります。嗜好性が高いぶん肥満のリスクがあるので気をつけてください。ダイエットがしたい場合は脂質10%未満の低脂肪フードがおすすめです。

カロリーは360kcalだと比較的低カロリーで、340kcal以下はかなり低カロリーでヘルシーなのでダイエットに適しています。逆に380kcal以上は比較的高カロリー、400kcal以上は高カロリーに分類されます。

食が細くて痩せ気味の犬は少量でも必要なエネルギーを摂取できるよう、カロリーが高めのフードを選ぶとよいでしょう。成長期の子犬や運動量が多い犬も、十分なカロリーが必要になります。

愛犬の年齢や健康状態に合わせて、適した栄養バランスのドッグフードを選ぶように心がけてください。

ドッグフードの原材料表示のルールや規制

ペットフード安全法で定められた表示義務はペットフードの名称・原材料名・賞味期限・事業者の氏名または名称および住所・原産国名の5項目です。

ペットフードの表示に関する公正競争規約で定められた必要表示事項の成分・ペットフードの目的(総合栄養食、療法食、間食など)・内容量・給与方法といった4項目を加えた9項目をパッケージに記載しているドッグフードが多いです。

原材料は必ず表示しなくてはならないルールになっており、使用されているすべての原材料名を添加物も含めて記載する必要があります。

ただし原材料の加工の際に使用される添加物は省略してもよいことになっており、原材料に元から含まれる添加物の表示は任意です。たとえばドッグフードにカニカマを使っていても、カニカマに添加している赤い色素については表示しなくてもOKということになります。

どのようなルールに従って原材料表示がされているかを知ることで、ドッグフードにどの食材がどれくらい使われているか、品質は安全なのかなどを正確に判断できるようになるはずです。

ドッグフードの原材料名は重量の割合が大きいもの順

ドッグフードの原材料について、ペットフード安全法では記載順序について定めていません。しかしペットフードの表示に関する公正競争規約・施行規則では、重量の割合が多いもの順に原材料名を記載すると定めています。

これは飼い主さんへの情報提供のためには、多い順に記載することがより望ましいという考えによるルールです。最も多く使われている原材料が先頭に記載されるので、どの食材がメインに使われているのかがわかりやすいですね。

ただし原材料表示を見ても、フードの栄養バランスや質がわかるわけではないという点に注意しましょう。たとえば生の鶏肉は重量が大きいので1番目に記載されたとします。しかし重量の約70%は水分なので、重量が小さいために後ろの方に記載されているチキンミールなどの乾燥した鶏肉と比べて栄養素の量はほとんど同じです。

表示順が栄養素の割合や質につながるわけではないので、成分表を確認して栄養バランスが整っているかを判断する必要があります。

記載の仕方で順番が入れ替わる場合がある

原材料表記の表現には決まりがないため、ドッグフードの品質を誤魔化すために悪質な表記をしている商品があるという点にも注意しましょう。

原材料の記載は「○○類」とまとめた分類名で記載してもよいので、「肉類」「魚類」「穀類」のように記載されているケースも多いです。まとめた分類名で記載されている場合、1つ1つの原材料を分けて記載すると他の原材料よりも順番が後ろに下がる可能性もあります。

たとえば「肉類(チキン・ポーク・ビーフ)、トウモロコシ、大麦、小麦…」という原材料表示になっているドッグフードは、一見肉類をメインの原材料に使用しているので、動物性タンパク質が豊富で犬の健康に適しているように思えます。

しかし記載の仕方を変えて肉類を個別に表記すると「トウモロコシ、大麦、チキン、ポーク、小麦、ビーフ…」と順番がかなり違ってくるという場合もあるのです。実はそれぞれの肉と比べると、トウモロコシや大麦といった穀物の方が多く使用されていたことがわかります。

このように、犬にとって健康に良く積極的に摂取したい原材料は分類名で表記することで多く含まれているように見せ、犬の体にあまり良くないといわれている原材料は細かく分けて表記することで少なく見せることも可能なので、表記の仕方に誤魔化しがないかをチェックすることも重要です。

ドッグフードの原材料表示の注意点

ドッグフード 原材料

ドッグフードの原材料表示から読み取れるのは、どのような原材料が使用されているかということです。

重量の多いものから順に記載するのが一般的ではありますが、具体的にどのくらいの割合でその原材料を使っているのかが記載されていない場合は、原材料表記から栄養バランスまではわからないので注意してください。

栄養バランスが適切かどうかを判断するには、原材料だけでなく成分表を確認する必要があります。原材料表示で「肉類(チキン・ポーク・ビーフ)、トウモロコシ、大麦、小麦…」と動物性タンパク質を豊富に含むかのように記載されていても、成分表を見たらタンパク質の割合が低かったというケースもあります。

その場合はチキン・ポーク・ビーフといったそれぞれの肉は、実はそれほど多くは使われていないということがわかります。愛犬の食いつきをよくするためにお肉をたっぷり使ったドッグフードを探しているという場合は、他のフードを選んだ方がよさそうという判断ができますね。

原材料表記の表現には決まりはないことを利用して、実際よりも質が良く栄養バランスに優れているフードにみせようとしている商品は信頼できません。

一方、分類名でまとめて表記している場合でも、「肉類55%(チキン25%・ポーク20%・ビーフ10%)」のように割合まで表記されているフードは、本当にお肉がたっぷり含まれていることがわかるので信頼できるでしょう。

ドッグフードの保証成分値とは

ドッグフード 原材料

ドッグフードの成分表示は、保証成分値として粗タンパク質・粗脂肪・粗繊維・粗灰分・水分の5項目の表示が義務になっています。

保証成分値とは「最低でも○%以上含まれていることを保証します」もしくは「多くても○%以下しか含まれていないことを保証します」という数値です。

「○%以上」「○%以下」という表記は、AAFCOの最低または最高許容量を保証する意味で使われる表示の仕方で、犬の健康のために一定量以上は必要とされるタンパク質と脂質については「○%以上」と記載されます。逆に多く含まれすぎると栄養低下の恐れがある粗繊維や粗灰分、水分は「○%以下」という記載になります。

粗タンパク質や粗脂肪につけられる「粗」には「おおよそ」という意味があります。ドッグフードの成分の量をはかろうとしても、どうしても純粋な成分以外の物質も含まれた数値になってしまいます。

たとえばタンパク質ならアミノ酸、脂質なら脂肪に溶解しているビタミンも含まれてしまうので、「正確な数値ではないけれど、おおよそこれくらいの量を含んでいることを保証します」という意味で「粗」という文字がついているのです。

正確な数値とはいえないものの、栄養バランスを考えるうえで十分目安にはできるので安心してください。

また保証成分値の見方で注意したいのは、AAFCOの成分基準は乾物量(DM値)で定められている一方で、ドッグフードのパッケージに表記されている数値は水分を含んだ量になっているという点です。

乾物量(DM値)は水分を含まない数値なので、パッケージの数値とそのまま照らし合わせることはできません。水分含有量の少ないドライフードはそれほど大きな違いはありませんが、水分量が多いウェットフードは差が出るので乾物値に置き換えて栄養バランスを考える必要があります。

乾物基準値の計算式は【成分値÷(100-水分)×100】です。例として、パッケージの表記が粗タンパク質23%、水分が10%含まれるドライフードの乾物量(DM値)を計算してみましょう。

計算式に当てはめると【23%÷(100-10)×100=25.55...】という結果になるので、乾物量(DM値)は25.6%。パッケージの表記を見てイメージしたよりも、タンパク質を豊富に含んでいることがわかります。

正確に成分の量を知りたい方は、パッケージの表記をもとにぜひ乾物量(DM値)を計算してみてください。

ドッグフードの原材料一覧(食材)

ドッグフードの「肉類」

ドッグフード 原材料

ドッグフードの原材料として使用される「肉類」は、新鮮または適正な方法で保存された哺乳動物や家禽類などの肉、もしくは動物の体や体の一部から生じる副産物や加工物のことです。

牛(ビーフ)・鶏(チキン)・豚(ポーク)・羊(ラム、マトン)・ミートミール・チキンミールなどがあります。

動物性タンパク源である肉類は、犬にとって重要な栄養源です。しかしドッグフードには安全性が確かとはいえない粗悪な肉類が使用されることもあるので、品質には注意が必要です。

肉副産物や4Dミート、○○ミールなどは品質に問題があるといわれているので、これらを原材料に使用しているドッグフードは避けたほうがよい場合もあります。また「家禽類」のように、具体的に何の肉を使っているのかがわからない表記をしているものも安全とはいえません。

同じチキンでもチキン生肉と乾燥チキンでは肉の状態が異なるため、栄養価に違いがあるということも覚えておきましょう。

チキン生肉は新鮮な肉なので嗜好性が高いのが特徴です。ただしドッグフードを製造する過程で水分は抜けるので、最終的には乾燥した状態になります。生肉は水分が多く含まれているぶん、元の重量あたりのタンパク質量は同じ重量の乾燥チキンよりも少ないです。

乾燥チキンは、生肉を乾燥させて脂肪と水分を抜き粉末にしたものです。水分がないぶん重量あたりのタンパク質量が豊富で、脂質やコストも抑えられるというメリットがあります。

栄養バランスや栄養価は、原材料だけでなく成分表も見て確かめることが大切です。またチキン生肉と乾燥チキンに、どちらが優れた原材料という差があるわけではありません。

食いつきの良いドッグフードを探している場合は生肉をたっぷり使用したものを、コスパがよく栄養も十分に摂取できるフードを探している場合は乾燥肉をメインに使用しているものを選ぶとより目的に合っているというように、ドッグフードを選ぶ際の参考にしてみてください。

ドッグフードの「魚類」

ドッグフード 原材料

ドッグフードの原材料に使用される「魚類」は、新鮮または適正な方法で保存された魚類とその加工物、加工副産物です。貝類や甲殻類、軟体動物を含む場合は「魚介類」と表記されます。

「魚類」にはマグロ・サーモン・タラ・イワシ・カツオ・アジ・フィッシュミールなどがあります。

肉類にアレルギーがある犬にとって魚類は重要なタンパク源です。アレルギー対策として魚をメインに使ったドッグフードを選ぶこともおすすめです。ただし肉類よりリスクは低いものの、魚類にアレルギーがある可能性もゼロではないので注意しましょう。

魚類の中でもサーモンやタラ、イワシなどはドッグフードに使用されることが多いです。サーモンは必須脂肪酸が豊富なので皮膚や被毛を美しく健康に保つのに効果的です。タラは低脂肪で低カロリー、消化しやすい白身魚なので体に優しいのが特徴です。イワシはカルシウムが豊富に摂取できるのが嬉しいですね。

魚類も産地などの情報が公開されているとより安全です。またフィッシュミール(魚粉)は、複数の魚を混ぜ合わせて油を搾り乾燥させたものなので、何の種類の魚が使われているのかがわかりません。魚アレルギーがある場合は注意が必要です。

魚の油が酸化するのを防ぐために、加工時に酸化防止剤を使用するのが一般的なので、添加物のリスクもやや気になります。しかし粗悪な原料というわけではなく、骨や内臓も丸ごと粉末状にしているという点では、ビタミンやミネラルなどの栄養が豊富に含まれているというメリットを持っています。

ドッグフードの「豆類」

ドッグフード 原材料

ドッグフードの原材料として使用される「豆類」は、全ての豆類またはその加工物、加工副産物のことです。

大豆・大豆ミール・脱脂大豆・大豆粉・そら豆・エンドウ豆・おからなどが代表的です。

豆類は炭水化物源・タンパク質源・繊維質源として活躍する食材で、穀物を避けたい犬のために穀物の代わりの炭水化物源として使われるケースも多いといわれています。

健康に良い豆類ですが、大豆は犬にとってアレルギーの原因になることが少なくないので注意が必要です。消化の負担にもなりやすいので大豆アレルギーがなくても、胃腸が弱い犬には摂取させないようにしましょう。

また大豆を食べると体内でガスが発生しやすくなるので、胃捻転や胃拡張症候群になるリスクが高い大型犬は、あまり多く摂取しないほうが安全です。

大豆ミールや脱脂大豆は、大豆から油脂などを搾り取った後の残りカスなので、栄養があまり残っていない低品質の原材料として知られています。

愛犬に大豆を摂取させるなら、栄養価の高い大豆そのものを使用しているドッグフードのほうがよいのですが、コストを抑えてかさ増しをするために大豆ミールや脱脂大豆を使っている商品は少なくありません。

大豆と同じくアレルギーや消化への負担が心配なうえに、油を抽出する際に使われた薬品が残留している危険性もあるといわれています。できる限り愛犬のドッグフードは、大豆ミールや脱脂大豆は使用されていないものを選びましょう。

ドッグフードの「果実類」

ドッグフード 原材料

ドッグフードの原材料に使用される「果実類」は、新鮮または適正な方法で保存されたすべての種類の果実類、その加工物のことです。

りんご・アボカド・バナナ・ブルーベリー・クランベリーなどの果物が「果実類」になります。

ビタミンやミネラルが豊富で、ポリフェノールのような抗酸化作用を持つものも多く健康サポートに大きく貢献する原材料といえるでしょう。

具体的な果物の種類ではなく「果実類」と記載されている場合は、品質やアレルギーの観点で不安があるので、どのような果物が含まれているか詳細がわかるドッグフードの方が安心です。

アボカドはペルシンという毒性のある成分が含まれていることと脂肪分の多さから、基本的に犬には食べさせないほうが良い危険な果実といわれています。

しかしドッグフードの原材料に使う時は、ペルシン含有量の少ない品種の安全な果肉部分だけを使い、ペルシンの量もしっかりモニターしているので問題ありません。栄養価の高いアボカドを摂取することで、皮膚や被毛の状態が良くなることも期待できます。

アボカドの他にもりんごはお腹の調子を整える効果や疲労回復効果がありますし、ブルーベリーはポリフェノールが豊富でアンチエイジングに適しています。クランベリーは尿路疾患系の予防に役立つようです。

果実の種類ごとに様々な健康への効果が期待できるので、愛犬の健康状態に適した果実が含まれているドッグフードが見つかると嬉しいですね。

ドッグフードの「野菜類」

ドッグフード 原材料

ドッグフードの原材料として使用される「野菜類」は、新鮮または適正な方法で保存された全ての野菜類、その加工物のことです。

にんじん・カボチャ・キャベツ・トマト・ほうれん草などがあり、野菜は食物繊維やビタミン、ミネラルが豊富なので健康サポート効果が得られます。

ドッグフードはメインに使われる肉や魚だけでなく、野菜や果実もヒューマングレードのものだと嬉しいですよね。農薬や化学肥料に頼らず育てられたオーガニックの野菜は、農薬や化学肥料が残留しているリスクもないので安心して愛犬に与えられます。

オーガニックを売りにしているドッグフードにも、実は自称しているだけでオーガニックの基準を満たしていないケースもあるので注意しましょう。日本なら「有機JASマーク」のように、国やオーガニック認証機関の認証を取得しているドッグフードなら信頼できます。

複数の国や認証機関からオーガニック認証を取得しているフードはより安全なのでおすすめです。

オーガニックドッグフードでない場合も、野菜類の産地などの情報がしっかり公開されていると安全性は高いといえるでしょう。国産ドッグフードでも使っている野菜は海外産という場合もあるので、できるだけ詳細な情報を確認するほうがよいです。

ドッグフードの「ハーブ」

ドッグフード 原材料

「ハーブ」にはマリーゴールド・ローズマリー・カモミール・オレガノ・ハーブミックスなどがあり、栄養補助や体内機能のサポートのためにドッグフードに使用されます。健康への作用だけでなく、天然の酸化防止剤としての役割をもつものもあります。

代表的なハーブの特徴をご紹介します。マリーゴールドは抗酸化作用があり免疫力アップに効果的です。ローズマリーも抗酸化作用が強く、消化機能のアップやリラックス効果も期待できます。カモミールは消化器サポートや皮膚病の予防、リラックス効果があるといわれています。

オレガノは胃腸が弱くて下痢をしやすい犬におすすめです。モリンガは非常に栄養価が高い木の葉の部分で、デトックス効果が高いのがポイントです。老廃物がたまって涙やけの原因になっている場合は、モリンガのデトックス作用で涙やけの改善も期待できるでしょう。

ハーブミックスは複数のハーブを使用しているため、どの種類が含まれているかを知るためにはメーカーに問い合わせる必要があります。

ハーブ類は犬の健康に様々な良い効果をもたらしてくれますが、香りや味が独特なので愛犬の好みでない場合に食いつきが悪くなることもあるという点に留意してください。

ドッグフードの「芋類」

ドッグフード 原材料

「芋類」は炭水化物源としてドッグフードの原材料に使用され、エネルギー源の役割を果たします。穀物アレルギーや穀物の消化への負担に配慮したグレインフリードッグフードでは、穀物の代わりとなる炭水化物源として芋類が使われることも多いです。

ジャガイモ(ポテト)・サツマイモ(スイートポテト)・タピオカ・ポテトスターチなどが「芋類」に分類されます。

食物繊維が豊富なので、腸内環境を整える効果も期待できます。穀物アレルギー対策に芋類が使用されることは多いですが、芋類がアレルギーの原因になる可能性もあるので注意しましょう。ポテトアレルギーの犬には、サツマイモを使ったドッグフードを選ぶなどの配慮が必要です。

芋類は基本的に犬の体に優しい食材ですが、動物性タンパク質源をメインに使ったフードの方が体質に合っています。肉や魚よりも芋類のような炭水化物源が多く含まれているフードは、負担になる可能性があるので選ばないようにしましょう。

ドッグフードの「亜麻仁」

ドッグフード 原材料

「亜麻仁」は、亜麻という植物の実のことです。必須脂肪酸であるオメガ3脂肪酸とオメガ6脂肪酸が、バランスよく含まれているのが特徴です。

必須脂肪酸は体内で生成することができないので、食事から摂取する必要があります。オメガ6脂肪酸は比較的様々な食材から摂取できるのですが、オメガ3脂肪酸を十分な量摂取するのはなかなか難しいといわれています。

オメガ3脂肪酸とオメガ6脂肪酸はバランスよく摂取することも重要なのですが、自然とオメガ6脂肪酸が多く摂取され、オメガ3脂肪酸は不足しがちになることが多いです。

亜麻仁を原材料に使用したドッグフードを食べることで、必須脂肪酸を理想的なバランスで摂取できれば、ツヤのある毛並みや健康な皮膚を維持するのに効果的です。

また油分を多く含むので便秘改善にも役立ちます。ただし油分が多いということは酸化しやすいというデメリットも持っています。フードの劣化を防ぐために、抗酸化作用のある原材料や酸化防止剤が配合されていることが望ましいです。酸化防止剤は天然由来の成分だと安心ですね。

他にも亜麻仁には関節サポートや腎臓サポートの効果が期待できます。抗炎症作用があるので、関節炎を患っている犬や腎臓の炎症を抑えたい腎臓病の犬におすすめです。

ドッグフードの「乳類」

ドッグフード 原材料

ドッグフードの原材料として使用される「乳類」は、新鮮または適正な方法で保存された生乳、またその加工物、加工副産物のことです。

全脂乳・脱脂乳・全脂粉乳・脱脂粉乳・ホエー・チーズなどが「乳類」に分類されます。

脱脂粉乳はスキムミルクともいい、生乳から乳脂肪分を除いて粉末状にしたものです。脂質がほとんど含まれず、タンパク質やカルシウムは豊富なので健康的です。

ホエーはチーズやヨーグルトを作る時にできる成分です。ヨーグルトの蓋を開けると分離した水のような部分がありますよね。あれがホエーで、実は栄養価が高い成分です。脂肪分が少なくタンパク質が豊富なので、筋肉増強サプリメントなどに配合されることも多いようです。

乳類はカルシウムが豊富なので骨や歯の健康維持に役立ちます。成長期には特に摂取するメリットが大きいです。

しかし乳製品は犬にとって、アレルギーの原因になるリスクが高い原材料のひとつなので注意しましょう。牛肉アレルギーの犬は牛乳もアレルギーの可能性が高いので、特に気をつけてください。

また牛乳に含まれる乳糖(ラクトース)を分解できない乳糖不耐症の犬が乳糖を摂取すると、お腹を壊してしまう危険性があるので注意が必要です。チーズやヨーグルトは乳糖をほとんど含まないため、乳糖不耐症の犬でも食べられる場合があるようです。

乳類が愛犬の体に合っているかどうかを、しっかり確認することが大切です。

ドッグフードの「穀物」

ドッグフード 原材料

「穀物」は主にエネルギー源として活用するために、ドッグフードの原材料に使用されます。

ドッグフードに使用されることが多い穀類には、小麦・大麦・オーツ麦・オートミール・米・玄米・トウモロコシなどがあります。

穀物は犬のアレルギーの原因になりやすく、消化の負担にもなるといわれています。愛犬の穀物アレルギーや穀物による消化不良に配慮したい飼い主さんには、穀物不使用のグレインフリードッグフードが人気です。

特にアレルギーリスクが高い麦類に含まれるタンパク質である「グルテン」が不使用のものは、グルテンフリーと呼ばれます。グレインフリーのドッグフードを選べばグルテンも避けられるので、穀物全般のリスクに備えたい場合はグレインフリーフードを選びましょう。

穀物の中でも特にアレルギーリスクが高いとされているのが、小麦とトウモロコシです。小麦を製粉した全粒粉や、トウモロコシを粉末状にしたコーンスターチも同様に危険なので、穀物アレルギーが心配な場合は避けるようにしてください。

米や玄米、オーツ麦、オーツ麦を平たく潰したオートミールなどは穀類の中でもアレルギーリスクが低いので、比較的安心して食べられます。栄養バランスを整えるために、あえてグレインフリーにせずに安全な穀類を使用しているドッグフードも多いです。

消化への負担に関しては、もともと犬は肉食動物なので穀物の消化が得意ではないといわれています。しかしドッグフードに使用される穀物は加熱調理されてお腹に優しくなっているので、実際は消化不良の心配はそれほどないでしょう。

ただし胃腸の弱い犬は負担をなくすためにグレインフリーフードを選んであげることをおすすめします。また穀類の量が多すぎると健康な犬でも負担になる可能性もあるので、消化がスムーズにできるように穀類ではなく動物性タンパク質源を多く含んでいるドッグフードを選ぶと安心です。

小麦やトウモロコシは消化の負担も大きい穀類なので、アレルギーがない場合もできるだけ避けたほうがよいでしょう。

穀物の危険性について説明しましたが、穀物にもタンパク質やビタミン、ミネラルなどの栄養素が含まれており、整腸作用やアンチエイジング効果が期待できるものもあります。

ドッグフードの栄養バランスを整えてよりよい食事にする役割を果たしている場合もあるため、穀物=危険なものと思い込んでむやみに避ける必要はありません。アレルギーや消化への負担に配慮して、安全性の高い穀物のみを摂取するようにしましょう。

 

ドッグフードの原材料/危険な原料

ドッグフード 原材料

ドッグフードを選ぶ時には、原材料を確認することが大切です。愛犬に毎日食べさせる食事なので、何が使われているのかを飼い主さんがしっかり把握しておきましょう。

アレルギーの原因になる食材を避けることはもちろん、消化不良を引き起こすリスクが高い原材料も控えたほうが体に優しいです。アレルギーと消化への負担の両方が心配な穀物を避けたい飼い主さんは多いので、グレインフリーのドッグフードも数多く販売されています。

肉類がメインに使われているドッグフードは犬にとって美味しくてお腹にも優しいですが、肉類にも良質なものと粗悪なものがあります。せっかく愛犬に食べてもらうなら、良質なお肉が使われているフードを選びたいですよね。

他にも犬に与えると危険な食べ物がドッグフードに含まれていることがあるので、注意が必要な原材料をご紹介します。

また添加物にも、健康に悪影響を及ぼすリスクがあるものが存在します。添加物にはそれぞれ役割があり、フードの栄養バランスを整えたり品質を保持したりという良い効果をもたらしてくれることも事実です。

しかしメリットよりも健康被害のほうが大きい添加物や、発ガン性物質のような危険な添加物は使われていないドッグフードを選ぶべきです。添加物についてもそれぞれの役割や危険性について解説します。

ドッグフードの原材料/危険な原料一覧

ドッグフードには、危険と言われることが多い原材料が使用されることも少なくありません。犬に食べさせないほうがよいという説がある原材料を5つご紹介します。

・ビートパルプ
・ミートミール
・副産物(肉副産物、家禽副産物など)
・4Dミート
・動物性脂肪(動物性油脂)

ドッグフードを選ぶ際に原材料をチェックしている飼い主さんなら、表示されているのを見たことがある原材料も多いのではないでしょうか。愛犬に今与えているドッグフードに入っているということもあるかもしれません。

この5つの原材料はドッグフードに使われているくらいなので、犬が食べたところですぐに中毒症状が出るというような食材ではありません。それでもそれぞれに食べると危険という説が広まった理由があるので、なぜ危険と言われているのか、本当に避ける必要があるのかを解説します。

ドッグフードのビートパルプは?

ビートパルプは、砂糖の原料となるサトウダイコン(テンサイ)という野菜から糖分を抽出した後に残った繊維のことです。砂糖を作る過程でできる絞りカスなので、コストをかけずにドッグフードのかさ増しをするために使われることが多い原材料です。

また食物繊維の中でも胃で溶けずに水分を吸って大きくなる不溶性食物繊維が豊富なので、食べると大きくて硬いウンチがでるようになるという特徴があります。お腹が緩い犬がビートパルプを摂取するとウンチがちょうど良い硬さになるので、飼い主さんの処理が楽になるというメリットを持っています。

ビートパルプでかさ増ししたドッグフードは安く購入できることが多いですが、絞りカスでかさ増ししたフードが栄養満点なはずはありませんよね。さらに本当はお腹の調子が悪くて下痢をしている状態でも、ビートパルプの作用で固まったウンチが出てくるため、飼い主さんが愛犬の不調に気づけないというリスクがあります。

犬は具合が悪くても言葉で伝えることができません。ウンチは健康状態を知る手掛かりになるので、ビートパルプの作用で健康チェックが正確にできなくなってしまうのは問題です。

もともと健康なウンチをしていた犬が、ビートパルプで便秘になってしまう可能性もあるので注意が必要です。

またサトウダイコンから糖分を抽出する際に、薬剤を使っている場合があります。怖いのは残留薬剤です。全てのビートパルプが薬剤を使って処理しているわけではなく、残留していたとしてもわずかな量ではありますが、長期間に渡って薬剤の残留したビートパルプを摂取しても健康に害を及ぼさないとは言い切れません。

絞り切れなかった糖分がビートパルプに残っている可能性も高く、愛犬の肥満や糖尿病につながる心配もあります。このような様々なリスクがあることから、ビートパルプが使用されたドッグフードを長期間与え続けることはおすすめできません。

ドッグフードのミートミールは?

人間の食用に加工される肉の余った部分を乾燥させて粉末状にしたものを「ミール」といいます。チキンミールはチキンを使ったもの、ラムミールはラムを使ったものです。

ミートミールは複数の動物のミールが混ざっている場合もあり、何の動物の肉が使われているのかがわからないというのが問題とされています。肉類にアレルギーがある犬は、リスクがあるので食べられません。

また食用に使われない低品質の肉が使用されている可能性があるといわれています。粗悪な原材料として知られている4Dミートが含まれているリスクがあるという理由から、ミートミールは危険な原材料だと考えている方も多いです。

何が含まれているかわからないからミートミールは危険という説がありますが、実際に粗悪な肉類が含まれているのでしょうか。ペットフード安全法や飼料安全法といった法律により、日本で販売するペットフードの原材料は安全性がある程度は確保されているはずです。

ミートミールに動物のどのような部位が含まれているのか厳密な規定はないものの、AAFCOのガイドラインでは家禽の頭部や足、羽毛、牛や豚などの毛や角、内蔵の内容物、糞便などの、ミートミールへの混入が懸念されるような部位は含まれていないことになっています。

犬の健康に害を及ぼすような粗悪なものがミートミールに使用されている可能性は、実際はそれほど高くはないといえるでしょう。ミートミールにどのような肉を使用しているのか、公式サイトなどで安全性を説明しているドッグフードならより安心ですね。

ミートミール以外の原材料についても産地などの情報を確認し、安全で高品質な原材料にこだわっているドッグフードかどうかを考えることで、ミートミールに対する安全性も判断できそうです。

ドッグフードの副産物って?

何かを作る過程でそれに伴って他のものが生まれることがあります。生産したメインのものを主産物、ついでにできたものを副産物と呼びます。たとえばサトウダイコンから砂糖を作った時に、残りカスとしてビートパルプができます。この場合は砂糖が主産物、ビートパルプが副産物ということです。

ドッグフードの原材料で副産物というと、肉副産物や家禽副産物をさすことが多いです。これらは食用の家畜や家禽から肉を除いたもののことで、主に内蔵が使われています。他にも血液や脂肪などが含まれます。

肉副産物や家禽副産物は、粗悪な原材料なので危険と言われることが多いです。内臓や血液、脂肪などを摂取することは犬にとって害があるのでしょうか。

もともと野生の犬は獲物の内臓なども含めて丸ごと食べていたので、副産物に含まれる部位は犬にとって危険ではありません。むしろ内蔵も栄養が豊富で、犬にとって問題のない自然な食事といえるでしょう。

ドッグフードに使用される副産物は清浄に処理されたものなので、衛生面での心配もいりません。ドッグフード全体の栄養バランスが良いのなら、副産物が使われているからといって避ける必要はないでしょう。

ただし何の動物の内臓や脂肪が含まれているかわからないので、食物アレルギーには注意してください。肉類のどれかにアレルギーがある場合は食べないようにしましょう。

ドッグフードの4Dミートは?

4Dミートは危険な原材料として愛犬家の間で広く知られている肉類です。4DミートとはDead(死んだ)・Dying(死にかけの)・Diseased(病気の)・Disabled(障害がある)という4つの英単語の頭文字Dからとった、粗悪な動物の肉を意味する言葉です。

具体的にどのような動物の肉なのかを説明すると、病気や事故などで死んだ動物、安楽死させられた保護動物、動物園の動物、ガンや結核のような重篤な病気で死んだ動物などが含まれるといわれています。

4Dミートを食べたところで必ず健康に害を及ぼすというわけではありませんが、愛犬には食べさせたくないと考える飼い主さんが多いのも頷けます。

実際に考えられるリスクとして、病気の動物の治療のために抗生物質や抗がん剤などの薬剤を使用していた可能性が高く、4Dミートに薬剤が残留しているかもしれないということがあげられます。安楽死の際に使用された薬も同じです。

またペットフードになる前の段階で、危険な添加物が使用される可能性も懸念されています。ペットフード安全法では、原材料の加工に使われた添加物は原材料表示に記載しなくてもよいことになっています。つまり4Dミートを作る際に危険な合成添加物が使われていても、その情報は公開されないということです。

4Dミートが使われているドッグフードは避けたいところですが、原材料表示に「4Dミート」という名称で記載されるわけではない点に注意してください。ミートミールや肉副産物に4Dミートが含まれている可能性があるのです。

ただしミートミールや肉副産物も、安全な品質のものを使用しているフードが多いので、全てに4Dミートが使用されているわけではありません。4Dミート不使用であることを公式サイトで明記しているドッグフードなら安心です。

ドッグフードはパッケージだけでなく公式サイトも確認して、できるだけ詳細な情報をチェックすることをおすすめします。原材料の産地や加工方法などの説明もあると、安全に配慮して作られた商品だと信頼できます。

ドッグフードの動物性脂肪は?

犬の食欲を刺激するのは動物の脂肪分なので、ある程度は動物性脂肪を含んだドッグフードのほうが食いつきが期待できます。しかしドッグフードは高温で製造する過程で油分が抜け落ちてしまい、本来の美味しさが損なわれてしまう場合が多いです。

そこで食いつきをよくするために、動物から取った脂肪分である動物性脂肪が使用されます。動物性脂肪は、動物性油脂と表記されることもあります。

問題は「動物性脂肪」「動物性油脂」という表記からは、何の動物の脂肪を使っているのかがわからないという点です。肉類にアレルギーを持つ犬は、知らないうちにアレルゲンを摂取してしまうリスクがあります。

どのような動物から取った油かわからないということは、質の悪い原材料がもとになっている可能性もあるので、安全性が確かとはいえないでしょう。

また動物性脂肪は非常に酸化しやすいというデメリットを持っています。ドッグフード製造より前の、原材料を製造する段階で添加物が使用されるケースもあり、そこで使った添加物はパッケージに記載する義務がありません。危険な酸化防止剤が添加されていてもわからないことがあるという点でも不安です。

チキンオイル・牛脂・サーモンオイルのように、具体的な表記がされていると安全性が高いです。製造の過程でも危険な添加物を使用していないことが、しっかり説明されているドッグフードも安心ですね。

製造過程で使用された添加物についての情報はなくても、原材料表示に危険な酸化防止剤がないことは最低限確認してください。合成の酸化防止剤ではなく、天然由来の酸化防止剤を使っているドッグフードは安全です。

ドッグフードの添加物は危険?

ドッグフード 原材料

ドッグフードには添加物を使用することがあります。添加物の役割は大きく分けて4つです。1つ目は食材だけでは不足する栄養を補うこと。2つ目は食感や形を加工すること。3つ目は風味や色味をつけて美味しそうなフードにすること。そして4つ目は品質保持です。

1日に必要な栄養素が摂取できる総合栄養食としての基準を、食材が持つ栄養素だけでクリアすることは難しいので栄養添加物不使用のドッグフードはほとんど見かけません。また添加物を摂取する危険性避けるために品質保持の役割を持つ添加物を不使用にすると、品質が劣化したフードを食べてしまい逆に体に悪いということにもなりかねません。

添加物を完全に犬の食事から切り離すのは難しいということを心に留めて、危険なものは避け、安全なものや健康をサポートしてくれるものは避けなくてよいと考えましょう。

危険な添加物とは、人工添加物のことを指します。人工添加物は合成添加物ともいい、高く安定した効果を得られる一方で健康に害を及ぼすリスクがあるものも存在します。最低でも、ペットフード安全法で使用制限がある添加物は避けることをおすすめします。

逆に天然由来の添加物は、体に優しく安全性が高いです。酸化防止剤などの添加物を使う必要がある場合は、安全性に配慮して天然由来の成分を選んでいるドッグフードなら食べても安心です。

ドッグフードには無添加として販売しているものもあります。しかし無添加ドッグフードも、全ての添加物が不使用とは限りません。どれか1種類でも添加物が不使用なら「無添加」と記載してよいことになっているので、着色料無添加でも酸化防止剤は使用しているというケースも珍しくないのです。

どの添加物が無添加なのかを、原材料表示を見てしっかり確認することが大切です。全ての添加物を避けたい場合は「完全無添加」のドッグフードを選びましょう。

ドッグフードの添加物の種類

数ある添加物の中でも、犬が摂取するのは注意したい添加物と言われることが多いものをご紹介します。

・赤色102号、青色2号などのタール色素(着色料)
・二酸化チタン(着色料)
・亜硝酸ナトリウム(発色剤)
・ソルビン酸カリウム(保存料)
・BHA(酸化防止剤)
・BHT(酸化防止剤)
・エトキシキン(酸化防止剤)
・没食子酸プロピル(酸化防止剤)
・プロピレングリコール(増粘安定剤・保湿剤)

これらの人工添加物は特に危険だと言われています。亜硝酸ナトリウム・BHA・BHT・エトキシキンの4種類は、ペットフード安全法で使用制限がある添加物です。使用制限を超える量をドッグフードに使うことは、安全を保証できないので禁止とされています。

使用制限が必要な添加物は、やはり愛犬に摂取させるのは怖いですね。栄養添加物や着色料など、それぞれの役割ごとに添加物について使用する目的や安全性などを解説します。

栄養添加物

栄養添加物は、食材だけだと不足してしまう栄養素を補うために配合されます。ドッグフードは製造の過程で熱により食材が持つ栄養素が壊れてしまうことが多いため、栄養添加物を使って栄養バランスを整えることが重要です。

ビタミン類(ビタミンA・ビタミンE・ビタミンK・ビタミンB1・ビタミンB2・葉酸など)や、ミネラル類(ナトリウム・カルシウム・マグネシウム・カリウム・リンなど)が栄養バランスの調整のために添加されることが多いです。

他にも整腸作用がある乳酸菌は、お腹の健康をサポートしてくれる成分として配合されます。コンドロイチンやグルコサミンは、関節のサポートに効果的です。足腰が弱ってくるシニア犬や、関節への負担が心配な大型犬などは積極的に摂取したい成分ですね。

ドッグフードに体に害になるほどの量の栄養添加物が使用されることはなく、栄養バランスを整えるために必要なものなので避けようとしなくて大丈夫です。そもそも栄養添加物ゼロで総合栄養食を作ることは難しいので、ビタミンやミネラルすら無添加というドッグフードはほとんどありません。

むしろ積極的に、乳酸菌やコンドロイチンなどの愛犬の健康サポートに効果的な成分が配合されたフードを選んであげるとよいでしょう。

着色料

着色料は、ドッグフードを美味しそうな色にするために使われる添加物です。ただし犬は食べ物の色によって食欲が左右されることはないといわれているので、着色料の添加にメリットはないと考えられます。

実際は飼い主さんに対して美味しそうなフードに見せて購買意欲を煽ることが目的であり、フードを食べる犬にとっては健康を害するリスクがあるだけなので必要のない添加物といえるでしょう。

特に危険な着色料は、赤色102号・青色2号・黄色4号・黄色5号などのタール色素です。合成の添加物であり、発ガン性や内臓障害を引き起こすリスクなど、動物の体に有害な添加物として知られています。アメリカやヨーロッパでは使用禁止になっているようです。

また食品を白色に着色する二酸化チタンも危険な添加物のひとつです。発ガン性が疑われているので、愛犬には摂取させないように気をつけましょう。

着色料は基本的に犬にとって百害あって一利なしの添加物なので、不使用のドッグフードを選ぶことをおすすめします。

保存料

保存料は細菌やカビの繁殖を抑え、ドッグフードが腐敗しないように品質保持をする役割があります。食中毒を防止する効果も期待できます。

本来、ドッグフードの品質を保持することは犬にとって安全性を高めてくれることですが、危険な保存料もあるのでご紹介します。

危険な保存料の代表とされるのが、ソルビン酸カリウムです。ソルビン酸カリウムには、発育不良や臓器障害のリスクがあるといわれています。また亜硝酸ナトリウムという添加物と反応すると発がん性物質に変わると危険視されており、一緒に摂取しないように注意が必要です。

ドッグフードの品質保持に効果的な添加物には合成添加物だけではなく、体に優しい天然由来の添加物も存在します。安全に配慮して、天然由来成分を使用しているドッグフードを選びたいですね。殺菌効果がある天然由来の成分には、スペアミントエキスなどがあります。

酸化防止剤

ドッグフードに含まれている油脂は酸化しやすいので、フードの製造から時間が経過するほどフードが酸化し、品質が悪くなってしまいます。酸化防止剤は、ドッグフードの酸化と劣化を防ぐために使用する添加物です。

品質を長持ちさせる効果があるため、特に海外から輸送されてくるドッグフードには欠かせません。酸化したフードは味や匂いが悪くなるだけでなく、食べると体調を崩してしまう恐れもあるので、酸化防止剤は必要性の高い添加物といえるでしょう。

ただし合成の酸化防止剤は、健康に害を及ぼすリスクがあるため注意しなくてはなりません。

危険な酸化防止剤として広く知られているのが、BHAとBHTです。発ガン性があり、ペットフード安全法で使用制限が定められています。同じく使用制限があるのが、エトキシキンです。エトキシキンにも発ガン性があり、他にも臓器障害や皮膚病などを引き起こす危険性があるといわれています。

没食子酸プロピルも避けるべき添加物のひとつです。肝臓障害や染色体異常などのリスクがあるため、使用しているドッグフードは選ばないようにしましょう。

ドッグフードの品質保持のために必要な酸化防止剤には危険なものもある一方で、安全な天然由来の成分もあります。

安全に配慮したドッグフードが酸化防止剤として使うことが多いのが、トコフェロールやミックストコフェロールです。これはビタミンEのことで、植物由来なので体に優しい成分です。

ローズマリー抽出物も頻繁に使用されています。安心して使える成分でありながら、合成添加物のBHTを上回る抗酸化力を持つとのことです。愛犬家にとって頼もしい存在ですね。

緑茶エキスも酸化防止剤の役割を果たします。犬が摂取するのはNGなカフェインを含んでいますが、微量なので問題はありません。クエン酸はレモンなどに含まれる成分で、こちらも安全な酸化防止剤として使われます。

ドッグフードは酸化防止剤は無添加、もしくは天然由来成分を使用しているものを選んで愛犬の健康を守りましょう。

発色剤

発色剤は肉類の色を鮮やかに見せるために使用します。着色料と同じく、犬のためというよりも飼い主さんに美味しそうなドッグフードだとアピールする目的で使われるので、必要のない添加物です。安全のために避けるようにしましょう。

人間の食生活において身近なハムやソーセージなどの鮮やかな色を出すのに使われている発色剤は、亜硝酸ナトリウムといいます。実はこの亜硝酸ナトリウムが、危険な添加物のひとつなのです。

亜硝酸ナトリウムにはお肉の色をピンク色にする効果があります。注意したいのはビタミンCが不足している犬が摂取すると、発ガン性物質に変化するリスクがあるといわれているという点です。

青酸カリと同レベルの毒性を持つという研究結果も出ており、ペットフード安全法で使用制限が定められています。愛犬がビタミンC不足かどうかに関わらず、摂取するのは怖いですね。

飼い主さん自身がハムやソーセージを食べる機会が多くても健康に何の問題もないと、亜硝酸ナトリウムはそれほど危険な添加物ではないと感じてしまうかもしれません。しかし人間よりも体が小さい犬にとっては、少ない量でも危険がないとはいえません。

添加物に関してはやや過保護なくらい、リスクのあるものは避けるようにしてあげたほうが安心です。

増粘安定剤

増粘安定剤は、ドッグフードに粘りをつけることで形を安定させる役割を持ちます。ドライフードにはそれほど使われない添加物ですが、ウェットフードや半生フードに使用されることが多いです。

危険な増粘安定剤として、プロピレングリコールがあげられます。プロピレングリコールは、保湿剤としてウェットフードや半生フードの水分を保つために使われるものです。制菌効果もありますが、発ガン性が疑われているので避けるようにしましょう。

また過剰摂取すると発作やけいれん、貧血などの症状が出る可能性があるともいわれています。

ドッグフードへの使用は禁止されていないものの、猫がプロピレングリコールを摂取すると血液中の赤血球が破壊されるという研究結果があるため、キャットフードへの使用は禁止されています。猫に禁止されているような添加物を、愛犬に摂取させるのは不安に感じる飼い主さんが多いのではないでしょうか。

増粘安定剤でも加工でん粉・カラギーナン・グァーガム・セルロース・増粘多糖類などは、ドッグフードに使用される量で健康を害するリスクはないと考えられている安全な添加物です。柔らかいフードにとろみをつけたり、まろやかな食感にしたりすることで食いつきをよくする効果が期待できます。

ウェットフードや半生フードを購入する際は、増粘安定剤に危険なプロピレングリコールが不使用のものを探しましょう。

酸味料・調味料

酸味料はドッグフードに酸味を加えるために、調味料はドッグフードの味を調えるために使われる添加物です。「酸味料」「調味料」とまとめて表記することが許されているため、具体的に何を使用しているのかわからないという場合も多いです。

酸味料にはクエン酸などがあります。クエン酸はレモンなどの柑橘類に豊富に含まれる成分で、特に注意が必要なものではありません。

調味料は5′-イノシン酸二ナトリウムや、L-グルタミン酸ナトリウムがあります。5′-イノシン酸二ナトリウムはかつお節の旨味成分として活用されており、インスタントラーメンやスナック菓子にも含まれているので多くの人にとって身近な添加物です。これまでの調査では発ガン性など、健康被害を及ぼすリスクはないと考えられています。

L-グルタミン酸ナトリウムは昆布の旨味成分として使用されます。「味の素」という商品名で一般家庭に普及しています。基本的にはドッグフードを含まれる程度の量で健康に悪影響が出る心配はないといわれていますが、大量に摂取すると安全とはいえません。

酸味料や調味料は特別危険な添加物ではないものの、添加物を使わずに原材料の素材そのものの味だけで美味しく仕上げているドッグフードのほうが、より体に優しいのは間違いないでしょう。

酸味料や調味料が不使用でも食いつきのよさが評価されているフードは、原材料の品質にも期待できます。

甘味料

甘味料はドッグフードに甘みをつけて、美味しくするために使われます。猫は甘味を感じない動物だといわれていますが、犬は甘味を感じられるので甘い食べ物が好きな子も多いようです。

ドッグフードも甘味料で甘みをプラスすることで、食いつきがよくなる効果が期待できます。甘味料として使用されるのは、ショ糖(スクロース)・還元水飴・ソルビトールなどです。

摂取することで中毒を起こしたり発ガン性が疑われていたりするような危険な添加物ではありませんが、甘味料は肥満や虫歯のリスクが高くなってしまうというデメリットを持っています。

血糖値の上昇や糖尿病につながる可能性もあり、大量摂取すると下痢をすることがあるともいわれています。ドッグフードを食べているだけで甘味料を大量摂取してしまうことはまずないとは思いますが、不使用の方が健康に良い添加物といえるでしょう。愛犬の体のために、極力避けるようにしましょう。

酸味料や調味料と同じく、高品質な原材料を使用しているドッグフードなら甘味料を使わなくても、十分に犬の食いつきは良くなるはずです。愛犬の健康を第一に考えるなら、添加物に頼らず、素材の味で勝負しているドッグフードを選ぶべきでしょう。

香料

香料は、ドッグフードに香りをつけて食いつきを良くするために使われる添加物です。「香料」とまとめて表記されることが多く、使用している成分の名前が個別で記されない以上は、何が添加されているかわからないので安全性が確かとはいえません。

犬の食いつきを良くするために、ドッグフードの香りは重要です。犬は嗅覚が優れているので、見た目ではなく匂いで食べ物が美味しそうかどうかを判断しています。味以上に香りが食欲や美味しさに影響を与えるという説もあるので、喜んで食べてくれるように良い香りがするドッグフードを用意してあげたいですね。

しかし安全とはいえない香料を使って香りを犬好みに調整しているフードを、安心して愛犬に食べてもらうことはできません。ドッグフードは原材料に良質な肉や魚をたっぷり使っていれば、香料不使用でも十分に犬の食欲を刺激する美味しそうな香りになります。

素材が持つ本来の自然な香りが活かされた、高品質で新鮮なフードだと安心ですね。香料を添加しているドッグフードは避けることをおすすめします。

膨張剤

膨張剤はやわらかいタイプの粒などに使われる添加物で、膨らませてふかふかした食感を保つ効果があります。ふっくらすることで満腹感を得られるのがメリットのひとつです。

「膨張剤」とだけ表記されることが多く、何が使われているのか具体的にはわからないという点で不安があります。

ドッグフードに使われることの多い膨張剤としては、ベーキングパウダーがあげられます。

人間用のお菓子作りでも活躍するベーキングパウダーですが、ミョウバン(アルミニウム)が含まれるということが問題視されています。アルミニウムの有毒性について確かなことは現段階ではわかっていませんが、体の小さな子どもが過剰摂取するのは危険という説があります。

子どもよりも体の小さな犬がベーキングパウダーに含まれるアルミニウムを摂取してしまうことで、どのようなリスクがあるかはわかりません。安全だという保証がない以上は、避けたほうがよいでしょう。

アルミフリーのベーキングパウダーも販売されていますが、ドッグフードの膨張剤として使われているベーキングパウダーがアルミフリーかどうかは不明なので、できる限り愛犬に膨張剤は摂取させないようにしておきましょう。

添加物の使用基準

ドッグフード 原材料

日本はアメリカやヨーロッパ諸国といったペットフード先進国と比較すると、ドッグフードに対する規制が緩いといわれています。日本の食品は安全で高品質だと評価されているので、ドッグフードも国産なら安全というイメージをお持ちの方が多いです。

しかし、ペットフードは法律では食品ではなく雑貨とみなされているため、食品衛生法の対象にならないのです。国産ドッグフード=安全とは限らないので、飼い主さん自身の目で原材料や成分表を見て愛犬に与えても良いものかどうかを判断する必要があります。

また海外のドッグフードと国産では添加物の使用基準が違う可能性があります。日本はドッグフードに使用する添加物の基準も甘いといわれており、人間用と比べると基準が緩く設定されています。

ペットフード先進国では安全に配慮してドッグフードへの使用を禁止している添加物も、日本では使用が許されているというケースもあるのです。合成添加物は全て不使用にすることで、犬の健康を守っているという国も存在します。

逆に原産国によっては、日本で定められている上限値を超える量の添加物が使われている可能性もないとはいえません。国産のドッグフードも海外産のドッグフードも、安全なものもあれば添加物のリスクが高いものもあります。

それぞれの国ごとの基準や、商品ごとにどのような安全への配慮がされているかを十分に確認したうえで、安心して愛犬に与えられるフードを選びましょう。

注意したいのは、高品質のドッグフードを生産しているペットフード先進国が原産国であっても、輸入されたドッグフードならではのデメリットがあるという点です。

海外から輸入されるドッグフードは、長い時間をかけて日本まで輸送されます。手元に届くまでフードの品質を保つために、どうしても酸化防止剤などの添加物を使用しなくてはならない場合がほとんどです。

一方で国産ドッグフードは、製造してから手元に届くまでの時間がそれほどかからないので、酸化防止剤のような品質保持のための添加物すら不使用の安全性の高いフードを販売することも可能になります。

新鮮な状態で手に入るので、風味も劣化せず美味しいフードを愛犬に食べてもらえるというのも、国産ドッグフードのメリットです。海外産ドッグフードを選ぶ場合は、酸化防止剤に危険な合成添加物ではなく天然由来成分を使用しているフードをおすすめします。

含有量や含有比率はわからない

添加物は国ごとに使用基準が違うので、安全のために原産国が定めている基準を確認することが大切です。国ごとの使用基準は調べることができますが、含有量を記載しているドッグフードはほとんどないでしょう。

つまり添加物の含有量や含有比率を知りたい場合は、メーカーに問い合わせるしかないということです。

また本当にわずかな量しか含まれていないとしても、体に有害とされる添加物を毎日、長期間摂取し続けると健康被害がないとは言い切れません。たとえ体に害のない微量しか使用されていないことがわかっていても、危険な添加物は避けるほうが愛犬のためになるのではないでしょうか。

ドッグフードは犬にとって毎日の主食です。食べ物は健康に大きく影響を与えるので、愛犬に元気に長生きしてもらうために、少しでもリスクのある添加物は遠ざけてあげてください。

ドッグフードは安いと危険?

大量のドッグフードを目の前にオスワリしている犬

危険な材料で作られたドッグフードを与え続けると、愛犬にとってどのようなデメリットがあるのでしょうか。
「うちの子は、安いフードでも特に健康には問題がない」という方もいるでしょう。粗悪なフードを与えても、すぐに何らかの症状が出るわけではありません。与え続けることで、徐々に蓄積される症状や、飼い主さんが愛犬の体質だと勘違いしている場合もあります。

粗悪なフードを与えることのデメリットとしては、

  • 消化が悪い
  • 下痢、嘔吐、便秘になる
  • 栄養を十分に摂ることができない
  • アレルギーの原因になる
  • 涙やけや皮膚病の原因になる
  • 体臭や便臭がきつくなる
  • 嗜好性が低い
  • 病気のリスクを高める可能性がある
  • 毛並み、毛ヅヤが悪い

などが考えられます。

私たち人間同様、愛犬の健康を保つために食事は欠かすことができません。いつまでも健康でいてほしいと思うのであれば、ドッグフードの内容を見直してみることも大切です。

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